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今回の福岡のいじめ自殺では、被害者の親は子供がいじめに苦しんでいる 事実を全く知らなかったようです。 これだけひどいいじめが長期に続いていたというのに、親はそれ に気づいてなかった。これに対して、「親がいじめられている徴候に気づいてあげられれば、 こんなことにならなかった」と、両親に対する批判もあるようですが、 それは精神医学的にみると、間違った批判であると言わざるを得ません。
あるいは、「死ぬくらいなら、一度くらいは親に相談するべきだ」 「自殺するくらいなら、なぜ親に相談しないのだろう?」 と思う人もいるでしょう。
この「親に相談できない心理」というのは、非常に重要です。 子供の世界のことを大人の世界に持ち込みたくないという気持ち。 これは、子供の頃の自分を思い出せば、そういう傾向があったことは 理解できるでしょう。あるいは、親に告げ口したといって、いじめがひどくなる心配もあります。そうした子供独特の心理もあるでしょうが、私は「自殺予備状態の心理」 として理解します。
子供でなくても大人でもそうなのです。 自殺を深刻に考える人は、子供に限らず大人でも、その状態を人に知られま いと振舞う傾向があります。 例えば、ある中年の男性が仕事上の大きな問題を抱えてストレスに悩まされ ます。そして、自殺を考えはじめます。しかし、職場の人にその問題を相談することはありません。そして、妻にも「心配かけたくない」ということで、相談しません。 相談どころか、むしろ元気であるようにふるまうのです。 職場でも家庭でも。そして、ある日、突然自殺します
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